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代襲相続とは?

代襲相続とは、本来、相続人となるべき相続者が、相続開始前に死亡していたり、相続欠格・相続排除により相続権を失った者に代わって、その子供達が相続する制度のことです。
代襲相続の打ち切りとは…
直系卑属であれば、原則として代襲相続は、子 → 孫 → 曾孫…と、順に相続権が移行していきます。

※ ただし、相続人が相続放棄をした場合には、初めから相続人ではなかったとみなされ、代襲相続は行われません。
祖父
Aさんの父
B氏が死亡
相続 父
Aさんも既に死亡
(あるいは、相続欠格 or 相続排除)
代襲相続 子
Aさんに子供がいる場合
Aさんの子供がB氏の相続権を得る
ところが、亡くなった人(被相続人)の直系卑属でない兄弟姉妹が相続する場合には、甥・姪までで代襲相続する権利は打ち切られることになるため注意が必要です。
直系卑属
A
(死亡)
矢印 Aの息子B
(死亡)
矢印 Bの子
(死亡)
矢印 Bの孫
(死亡)
矢印 Bの曾孫
(死亡)
矢印 続く…
兄弟姉妹
A
(死亡)
矢印 Aの兄弟姉妹
(死亡)
矢印 甥・姪
(死亡)
矢印 代襲相続の打ち切り!
代襲相続と養子縁組について
養子については、子の出生時期により異なってきます。
養子縁組に生まれた養子の子は…矢印代襲相続をしない!
養子縁組に生まれた養子の子は…矢印代襲相続をする!
要するに、養子の養子縁組前の子(いわゆる連れ子)は、代襲相続することはないということです。

代襲相続に養子が絡んでくると複雑になってくるため、場合によっては、弁護士等の専門家に依頼するなどして、相続人が誰であるのかをしっかりと把握しておく必要があります。




ケース別に見る代襲相続者の相続分

実子の代襲相続
父
父死亡
【1,200万円】
矢印母(配偶者)【600万円】
矢印A(長男)【200万円】
矢印B(次男)【200万円】
矢印C死亡(三男) 矢印D(子)【100万円】代襲相続
矢印E(子)【100万円】代襲相続
兄弟姉妹の代襲相続
父
父死亡
【1,200万円】
矢印母死亡(配偶者)
矢印A死亡(子)
矢印B死亡(父の兄) 矢印D(甥)【1,200万円】代襲相続
矢印C死亡(父の弟) 矢印E死亡(姪) 矢印F(姪の子)【なし】
養子の代襲相続
父
父死亡
【1,200万円】
矢印母(配偶者)【600万円】
矢印A(長男)【300万円】
矢印B死亡(養子) 矢印D(養子前の子)【なし】
矢印C死亡(養子) 矢印E(養子後の子)【300万円】代襲相続




相続欠格者と相続排除について

相続欠格者とは…
相続欠格者とは、民法で定められた一定の理由により、相続人としての資格が認められない相続人のことを指します。

相続欠格事由に該当する者(相続人)は、本来、得るべきはずであったその相続権を取り上げられてしまうので、相続欠格者の子や孫が、その者に代わって代襲相続することになります。

ちなみに、相続欠格事由については、民法第891条に規定されています。
次に掲げる者は、相続人となることができない。

1.故意に被相続人又は相続について先順位若しくは同順位にある者を死亡するに至らせ、又は至らせようとしたために、刑に処せられた者

2.被相続人の殺害されたことを知って、これを告発せず、又は告訴しなかった者。ただし、その者に是非の弁別※がないとき、又は殺害者が自己の配偶者若しくは直系血族であったときは、この限りでない。

3.詐欺又は強迫によって、被相続人が相続に関する遺言をし、撤回し、取り消し、又は変更することを妨げた者

4.詐欺又は強迫によって、被相続人に相続に関する遺言をさせ、撤回させ、取り消させ、又は変更させた者

5.相続に関する被相続人の遺言書を偽造し、変造し、破棄し、又は隠匿した者

【民法 第891条 相続人の欠格事由】
※ 是非の弁別とは、殺人が悪いことであると理解できない者や、告訴するようなことが無理であるような立場にある者(犯人の配偶者や子供等…身内にあたる者)を指しています。


なお、相続される人(被相続人)が、遺言で相続欠格者に相続させると書き残しても、法律上、認められないので、相続権は剥奪されてしまいます。
相続排除とは…
相続廃除とは、相続欠格とは異なり、当然に資格が取り上げられるというわけではありません。

被相続人の意思により、推定相続人の持っている相続権(遺留分を含む)を剥奪する制度です。

ただし、被相続人が好き勝手に相続排除することができるわけではありません。

法律に定められた排除理由に該当し、推定相続人を廃除することが相当であると家庭裁判所が認めた場合に限り、推定相続人の相続権が失われることになります。

なお、相続排除が相応しいとして認められる理由については、民法892条に規定されていますが、排除理由を整理すると次のようになります。
(イ)遺留分を有する推定相続人の被相続人に対する虐待や重大な侮辱
(ロ)その他、推定相続人自身において著しい非行(犯罪を犯した等)があったとき
遺留分を有する推定相続人が、被相続人に対して虐待をし、若しくはこれに重大な侮辱を加えたとき、又は推定相続人にその他の著しい非行があったときは、被相続人は、その推定相続人の廃除を家庭裁判所に請求することができる。

【民法 第892条 推定相続人の廃除】
ちなみに、相続排除についても相続欠格者同様、本来、得るべきはずであったその相続権を取り上げられてしまうため、相続欠格者の子や孫が、その者に代わって代襲相続することになります。