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遺言の悩み相談8
Top相続遺言遺留分Q&A

Q14.遺言書の内容

遺言の悩み
遺言書には、どんなことを書いたらよいのでしょうか?法的効力の及ばない内容等があれば教えてください。
法律上、遺言書に書くことが禁止されている事項は特にありません。

したがって、遺言者はどんなことでも遺言として自由に書き残すことが出来ますが、法的に有効な内容という観点から見ると、民法で定めた一定の事項以外、法的効力は及ばないことになっています。

法律上、有効なものとして遺言で残せる主な事項については次のとおりです。
身分に関する事項
チェック子の認知

正式な婚姻関係にない男女間に出生した子を、父親が自分の子であると認めること。

チェック未成年後見人と未成年後見監督人の指定

未成年後見人とは、未成年者の法定代理人として財産管理や契約等の法律行為を行います。未成年後見監督人とは、未成年後見人が公正に職務を行っているか監督する立場にある者です。

チェック相続人の廃除と、その排除の取消し

「○○には相続させたくない!」といった場合には、一定の条件はあるものの、相続人としての資格を排除することが出来ます。また、その逆(取消し)も可能です。
相続財産に関する事項
チェック相続分の指定(または、指定の委託)

法定相続分とは異なる割合で相続分を指定することが出来ます。また、その指定を第三者に委託することも可能です。

チェック遺産分割方法の指定(または、指定の委託)

具体的な遺産分割方法を指定することが出来ます。また、その指定を第三者に委託することも可能です。

チェック遺産分割の禁止

5年間という上限期間はあるものの、遺産分割を禁止することが出来ます。

チェック遺贈

財産を相続人以外(内縁の妻、孫、友人など)に与える行為です。

チェック寄付行為

財団法人を設立したり、○○慈善事業団体に寄付するなどの行為です。

チェック特別受益の持戻し免除

特定の相続人に行った生前贈与などを、遺留分に反しない範囲内において不問にすることができます。

チェック信託の設定

財産の管理・運用のための信託をすることが出来ます。
身分に関する事項
チェック遺言執行者の指定(または、指定の委託)

遺言の内容を実行してくれる遺言執行者を指定したり、その指定を第三者に委託することが出来ます。

チェック祭祀承継者の指定

「○○に先祖の供養と、お墓を守って欲しい」など、祭祀承継者を指定することが出来ます。



Q15.遺言書と契印

遺言の悩み
遺言書の枚数が3枚になってしまいましたが、契印などは押すべきでしょうか?
遺言は必ず1枚の書面にまとめなければならならいといった規定はどこにもありません。

したがって、遺言内容によっては、遺言書が複数枚に及ぶこともあるでしょう。

しかし、法律では複数枚にわたる遺言書には必ず契印を押すこと!といった規定は設けていませんので、たとえ契印がなくとも遺言書の効力に影響を及ぼすことはありません。

過去の判例においても、全体として一通の遺言書であることが外形的に確認できれば、遺言書に契印がなくても有効としたものがあります【最高裁 昭和36.6.22】。

ただし、遺言書が複数枚わたる場合には、紛失や変造等の防止をする意味でも、一体の文書であることを証明するため、ホチキスなどで端をとめ、見開きにした両面の綴り目にまたがって印(遺言書で使用した印鑑)を押しておくことをお勧めします。