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相続の悩み相談13
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Q23.遺産分割調停とは

相続の悩み相談
遺産分割協議が当事者(相続人)間の話し会いでまとまらない場合、調停を利用するそうですが、遺産分割調停とはなんですか?また、どのような効果がありますか?
被相続人が遺言によって遺産の分割方法について何ら定めをしていない場合、通常、共同相続人間における遺産分割協議が行われ、各相続人の相続分が決定されます。

しかし、相続においては、生前贈与や寄与分などの事情が複雑に絡んでくることもあり、当事者(相続人)間のみの協議では、平行線のまま話し合いが一向に進まないことも少なくありません。

そこで、当事者間での分割協議がまとまらない場合には、家庭裁判所の調停を利用することができます。

※ 遺産分割事件においては、調停前置主義を採っていないため、いきなり審判の申立てを行っても構いません。ただし、家庭裁判所は職権により事件を調停に回すことができます。

この制度が、いわゆる〝遺産分割調停〟です。

遺産分割調停では、法律のプロである裁判官(1名)と調停委員(2名以上)が、対立している共同相続人間の両分を分け隔てなく聞き、客観的な意見と妥当な分与案についてアドバイス・指導をしてくれます。

ただし、調停は裁判ではなく、あくまで当事者の話し合いによる円満解決が目的なので、調停委員の調整案や指導に強制力はありません。

したがって、共同相続人の誰か1人でも分与案に納得しない者がいると調停は成立しないことになります。

※ 調停における協議が不調に終わると、自動的に審判手続きへ移行します。

一方、調停によって共同相続人全員の合意が得られる分割案がまとまった場合には、その遺産分割案が調停調書に記載されます。

この調停調書には、確定判決と同一の強い効力があるため、調停調書に従わない相続人に対しては強制執行等により、内容の実現を図ることができます。




Q24.遺産分割調停の手続き

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次男は自分の相続分について不満があるようで、なかなか協議がまとまりません。そこで遺産分割調停を申立てようを思っているのですが、その手続き方法について教えてください。
遺産分割調停の申立先は、相手方(あなたの場合は次男)の住所地を管轄する(または、当事者の合意により決めた)家庭裁判所になります。

本来、調停の申立ては、口頭ですることも可能ですが、家庭裁判所に備え付けてある「遺産分割申立書」用紙に必要事項を記入して提出するのが一般的なようです。

なお、申立ての際には、申請書のほか、下記に示すような添付書類等が必要になってくるので、詳細については、管轄の家庭裁判所に直接ご確認下さい。
遺産分割調停の申立てに必要なもの
チェック 遺産分割申立書
チェック 戸籍謄本・住民票(申立人+相手方)
チェック 除籍謄本・改製原戸籍謄本(被相続人)
チェック 遺産目録
チェック 相続人・利害関係人目録
チェック 不動産登記簿謄本・固定資産税評価証明書
チェック 預貯金等の残高証明書
チェック 遺言書が存在すれば、その写し…など
また、調停申立ての際には、手数料としての収入印紙(1,200円 / 1人につき)や、連絡用の郵便切手といった費用が発生するほか、遺産の種類や手続きの進行によっては、鑑定費用等を納付しなければならない場合があるということも併せて押えておきましょう。

なお、遺産分割調停には強制力がないため、次男が協議に頑として応じない場合には、調停不成立となって終了し、審判手続きへと移行することになります。

※ 調停から審判へ移行する場合、調停の申立て時に審判の申立てがあったものとみなされるため、特に手続きは必要ありません。