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Q6.養子の相続権

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うちには長男である私と弟の他に養子が1人います。父が亡くなった場合、養子にも私達兄弟と同じように相続権はあるのでしょうか?
養子縁組とは、本来あるべき自然の親子関係をなくし、親子関係にない者との間に新たな法律上の親子関係を作り出す制度です。

養子になると、その子は養親の嫡出子としての身分を取得します。
養子と養親及びその血族との間においては、養子縁組の日から、血族間におけるのと同一の親族関係を生ずる。

【民法 第727条 縁組による親族関係の発生】
よって、養子も実子であるあなた方兄弟と同じように、父親が亡くなった場合には相続権があり、その法定相続分も実子と同じということになります。

ただし、相続権のある養子とは、法律上の手続き(届出の受理)を行った者に限られます。

したがって、女性が子供を連れて再婚したとしても、その連れ子と養父の関係においては血のつながりがないため、そのままでは相続人にはなれません。

子連れで再婚をする場合には、養父と連れ子との間に養子縁組を行うなどして相続権を与え、未然にトラブルを回避するような工夫も必要でしょう。

ちなみに、養子には普通養子特別養子の2種類ありますが、普通養子縁組を交わし、養親の嫡出子としての身分を取得した子は、実親との親子関係も断ち切ったわけではないので、養親が亡くなった場合の相続権だけでなく、実親が亡くなった場合にも相続権が発生します。

一方、特別養子とは実親との親子関係を消滅させる制度なので、特別養子と実親との間に相続は起こりません。




Q7.嫡出子と非嫡出子

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嫡出子と非嫡出子の相続は異なると聞いたことがありますが、具体的にはどういった点が異なってくるのでしょうか?
確かに、以前の民法では、嫡出子と非嫡出子とで、相続において、若干扱いが異なりました。

具体的には、法定相続分や遺留分の割合で、非嫡出子は嫡出子の1/2の権利しか持たなかったのです。
嫡出子 法律上、婚姻関係にある男女から生まれた子
非嫡出子 法律上の結婚関係にない男女の間で生まれた子(愛人の子…など)
生まれてくる非嫡出子にとっては自分ではどうすることもできないのに、相続分の割合に違いが生じるといったこの規定は、非常に問題のある制度としてたびたび議論されてきましたが、平成25年9月4日、最高裁において、民法の非嫡出子の法定相続分を嫡出子の2分の1と定める条項は憲法違反であり無効だとする判断をしました。

この判決により、民法が一部改正され、現在は非嫡出子の相続分も嫡出子の相続分と同等になっています。

したがって、今後は嫡出子であるか、非嫡出子であるかによって、法定内で相続分の割合で争うことはなくなるはずです。
① 父が認知した子は、その父母の婚姻によって嫡出子たる身分を取得する

② 婚姻中父母が認知した子は、その認知の時から、嫡出子たる身分を取得する

③ 前2項の規定は、子が既に死亡していた場合について準用する。

【民法 第789条】