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一問一答:遺留分編

遺留分トラブル(2)entrance

Q3:先月、亡くなった父の遺言には、全財産を長男に譲ると書いてありました。次男である私としては、遺留分だけでも兄に請求したいのですが、遺留分減殺請求を行使するには何か特別な手続きを必要とするのでしょうか?

相続の遺留分減殺請求≠行使するために必要な手続きは特にありません。

したがって、あなたがお兄さんに対し、口頭で自己の遺留分を主張すれば、遺留分減殺請求を行使したことになります。

しかし、遺留分は消滅時効にかかる権利でもあるので、口頭での請求は、後々、トラブルのもとにもなりかねません。

そこで、通常は遺留分減殺請求は配達証明付きの内容証明郵便で行います。

※ 遺言執行者がいる場合は、遺言執行者に対しても減殺請求権を行使する旨を伝えてください。

内容については、具体的に遺留分減殺請求の対象となっている財産を特定した上で、自己の遺留分の金額や割合について主張すべきなのですが、状況によっては指定することが難しいケースもあるかと思われます。
遺留分減殺請求のポイント
そこで、最低限、遺留分減殺請求を行使する意思が自分にはあるということが、相手方に明確に伝わるような文章を作成し請求を行わなければなりません。

遺留分を請求するとなると、相続人同士で争いが起こる確率も高くなるため、内容証明でしっかりと証拠を残しておくことが大切です。

なお、あなたの遺留分を侵害している相手方(長男)が、返還に応じてくれない場合には、家庭裁判所の調停や審判、最終的には裁判所で争う形になるでしょう。



Q4:遺留分減殺請求の対象となる財産には、どんなものが含まれますか?

遺留分減殺請求の対象となる処分行為は、被相続人が行う遺贈と贈与です。

したがって、被相続人が死亡した時点での財産だけでなく、生前贈与したとされる財産についても減殺の対象となります。

ただし、贈与の場合、その贈与した時期によって遺留分減殺請求の対象となる財産が変わってくるので注意が必要です【第1030条】。

相続開始前、
1年以内に
行われた贈与
すべての贈与が減殺請求の対象となる
相続開始後、
1年以上前の
贈与
当事者が贈与することによって、相続人の遺留分を侵害すると知っていた場合にのみ、減殺請求の対象となる

※ 贈与契約自体が1年以内に行われたことを指しているため、履行時期が基準ではない。

なお、贈与は遺贈を減殺した後でなければ、減殺対象にはなりません。

贈与は、遺贈を減殺した後でなければ、これを減殺することができない。

【民法 第1033条 贈与と遺贈の減殺の順序】